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自作の詰将棋とかいろいろ

あっちゃんの大道棋研究 - 1 「217手」銀問題の謎を解く その4

その4です

 

217手銀問題は59手で詰むということが判明しました。
この件でTETSUさんとメールしていたら「詰方77歩ぐらいを置けば歩合を全部取る手順になるかな」とのこと。
意味は、収束手順中で「72歩」が打てなければ詰まないだろう」ということ。
早速この改案を調べてみましょうか。
まずは「お馴染みの手順」でサラッとここまで進みます。
ここから一気に飛びますが問題ないですね。これで玉方の歩が品切れになりました。
なお、この途中で収束に向かう(93同飛成とする)のは「72歩」と出来ないので詰みません。
あと、もう一つ気をつけることは77に歩を使っていますので最初の玉方の持駒の歩が1枚少ないことになります。つまり1サイクル短くなってしまうわけです。
上下に香合のパターンになりました。
香合が品切れになったので今度は銀合で収束に入ります。
例の手順で詰め上げて手数は207手になりました。
手数が1歩分(1サイクルの10手分)短くなりますね。
というわけで、もう少し早いところで収束に入ることを考えます。
「72歩と打てない」ので歩だけもらっているところでは収束に入れませんので、
香をもらったところで収束に入るのがいいと思いますよね。
収束手順の64角の局面です。
これは原図での収束手順の64角の局面。
上と見比べて違うところは改案では「香2+歩たくさん」となっていますがこう考えてみては如何でしょう?
つまり
原図での持駒・・・香+72に打つ歩+歩2枚
改案での持駒・・・香+72に打つ香+歩2枚+歩たくさん余り
こう考えるとここで収束に入ることができるというのも納得できますね。
すると92に逃げるのが最も粘れる逃げ方でした。
以下、進めて72香打!
これは原図で言うところの72歩と同じなんですね。
以下、収束して199手になりました。
原図では217手→59手で、改案では207手→199手ですね。
歩を使いきって・・・という当初の「作意」をきっちりと反映できている名案だと思います。
本稿の終わり。