あっちゃんずぶろぐ3

自作の詰将棋とかいろいろ

「砂丘」セレクション その0 はじめに

服部彰夫作品集「砂丘」刊行より約15年になり、まだまだ服部氏の創作意欲は衰えないことから、2020年夏に第二作品集「古武士の詩(こぶしのうた)」が刊行されることとなりました。当初筆者が編集を請け負っていましたが、諸般の事情により編集者は交代となりました。当初予定していた企画の「砂丘」セレクションも収録されないこととなりましたので、本ブログで公開致します。

 

砂丘」とは:服部彰夫氏初期の代表作で桂香歩使用(鶯図式)の無防備図式の作品。

作品集としての「砂丘」とは:服部彰夫氏の70歳古希のお祝い、詰将棋パラダイス誌入選作100作を超える「同人作家」入りのお祝いを兼ねて一宮での詰将棋全国大会に合わせて出版された作品集。イロハ48文字あぶり出し曲詰を完全収録しています。編集:創棋会(猪股昭逸、平井孝雄ら)

 

砂丘」セレクションでは作品集「砂丘」よりイロハあぶり出しより10局、その他より10局をセレクトしました。お楽しみください。

続きを読む

あっちゃんの大道棋研究 - 1 「217手」銀問題の謎を解く その0

表題の通り217手の大道棋が存在するのを知ったのはつい最近(2006年3月頃記載)のこと。
「にひゃくじゅーななて?なんだそりゃ?」というのが第一印象。そこですぐに思ったのが、「こんなのを大道棋の実戦でやったらお客も疲れるだろうが大道棋屋さんも疲れるだろうな・・・」とか。
図面を入手して早速解いてみましたが疑問点がいくつか出てきました。そこでいろいろとあれやこれやと研究し、面白い結果が得られましたのでここで公開することにしました。
銀問題に対してあまり知識の無い方でも読んでいただけるように、この問題を使って基本的なところからポイントを押さえながら「解説」して行きたいと思いますのでよろしくお付き合いください。図面をたくさん使っていますのでスラスラ読めると思います。

大道棋は長手数だからいいとかそういうことはありませんが(むしろ短手数の方が面白い攻防が詰まっているといえると思います)長手数というのも大道棋作家にしてみればちょっとした魅力。
銀問題の長手数といえば加藤徹さんの看寿賞作品がまず頭に思い浮かびますね。
短手数銀問題の名作といえばこれもTETSUさんこと加藤徹さんのドキドキ展示室2の銀問題。わずか15手ながらおもちゃ箱解答陣のうち約半分が討ち取られたというペテン作。
一言で銀問題と言っても玉が93のもの、玉が81にいるものといろいろとあるのですがこの辺の詳細は詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート内にある大道棋類型辞典をご覧ください。
他にもいろいろとありますが今回の217手はどんなもんでしょうか?

 

出典は大道棋辞典 銀2:8-52 作者不明

f:id:acchan3:20200516212431g:plain

その1へ